卒業式

本日は大学の卒業式。式典は午前中のうちに地下鉄の駅のある仙台市郊外の体育館で行われ、午後には、生協のカフェテリアのレイアウトを少し変更して、紅白の横断幕を張った会場をしつらえ、そこで学位記を学生ひとりひとりに渡す。学生アンケートの手伝いとして動員されるも、(周りの方々が万事てきぱきとコトをこなすので)あまり仕事はなくて、ぼんやりと二時間、生ピアノの演奏を聴いていた。

思えば、学士、修士、博士と、これまでに三回、卒業式があったはずで、そのうちの1回だけ参加した覚えがあるのだが、それが実際のところどれだったのか定かでない。そのとき、同じ会場にいた経済学部の友人は、(決して奇をてらった扮装ではなくて)いつものように自然体のジャージ姿で登場していたっけ。そんなことを思い出しながら、隣に立っておられたある先生にうかがうと、その先生は大学の卒業式には一切参加したことがないとのこと。学園紛争で大学が騒然としていた時期だ。内心、「負けた」と思った。

私達の零細研究室からは、この春、2名が卒業する。彼らと同じ速度で時間は流れているはずなのに、何故か追い越されてしまったみたいで、ちょっと切ない気分だ。


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