あるポスドクの方と、一緒にお昼を食べる機会があった。時節柄と言うのだろうか、ポスドクの年金について話題になったついでに、何か大変なコトはないですか?、と何気なく尋ねたところ、彼が加わっている研究プロジェクトの成果を論文として公表する際の役割分担やプライオリティーなどを巡って、色々とストレスを感じているとのこと。その話題から、堰を切ったように、如何にポスドクはひどく扱われているか(しかも、「それと」判りにくいように)、について、あれこれ話しが広がった。
「ポスドクは、独立研究者がグラントで雇いいれる傭兵だ。(途中略)ポスドクは即戦力の人員として、研究戦争の最前線に立つ。鵜匠と鵜の関係といってもよい。ボスとの関係は、純粋に期限付きの雇用契約だけである。」(福岡伸一、生物と無生物のあいだ、講談社現代新書より引用)。
でも、純粋なのは雇用契約のほうだけで、人間関係までが純粋とは限らない。
歌がお好きらしいので、気晴らしに「ポスドクの歌」でも創作したらどうか、と、提案したら、その場で 「ド は奴隷のド、・・・・」と歌い始めたのには、ちょっと参ってしまった。