救命講習

以前から一度受けてみたいと思っていた救命講習会が大学で開かれるという。よい機会なので、参加してみた。ダミー人形を使って、心肺蘇生法と、この頃よく耳にする除細動装置(AED)の使い方を中心に、現役の消防官から手ほどきを受けた。

100が生きている状態、0が死んだ状態とすると、循環器系が停止していたら、もうそれは限りなく0なのであって、それより下は無い。だから、仮にそれが「間違った」処置であったとしても、やらないよりはずっとマシなのだ、と消防隊の方はおっしゃる。私なんぞは、普段から30〜50くらいの状態で生活しているような気もするが、それはともかく、呼吸や心拍が止まったら、エンジンを切ったときのタコメーターの針のように、すぅーっと「その値」が0に落ちるのだろうか。将来、「生命状態メータ」が開発されて、それを患者にかざすと、メーターが0と100の間のどこかを指示してくれたりして。

講習が終わる頃に、「折角勉強したのだから、すぐにでも試してみたいものだ」、などと不謹慎なことを言っていたら、消防の方から、「健康な人に心肺蘇生をやっちゃダメです」、とまじめな顔で釘を刺された。正常な鼓動と外部刺激(マッサージ)のリズムが「干渉」してしまうからだ。


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