秋は科研費。夕日のさして山の端いと近うなりたるに、競争的資金の獲得こそ尊かれと、三つ四つ、二つ三つなど、書きいそぐさへあわれなり。まいて、共同研究者のつらねたるが、そのエフォートいと小さく見ゆるはいとをかし。日入りはてて、キーボードの音など、はたいふべきあらず。
研究費が無くては出張もままならないので、一生懸命作文したいところだけれど、なかなか筆は進まない。そうしているうちに、ついつい、こうやって現実逃避がはじまる。
科研費の様式が毎年変わるのは、不採択だった申請書がそのまま提出されるのを防止する目的があるのだろうか。WORDの書式が公式に配付されるようになったのは大変有り難いけれど、WORDそのものがあまりに機能テンコ盛りで使いにくい上に、配付されているWORDファイルも、細かいところへの配慮が欠けている。
1.作文を始める前に、まずやっておきたいのは、表のサイズの固定化である。表のセルの中で改行するたびに、表のサイズが変わってしまい、全体がぐちゃぐちゃになってしまう。それを避けるには(Word 2003の場合)
ただし、枠からはみ出した部分が「消えて」しまう場合があるので要注意だ。
2.設備備品費や消耗品の明細などは、表の中の改行幅を固定にしておかないと、品名、数量、単価などがきれいに横に揃ってくれない。
3.これまで印刷物として配付してきた様式を、そのままワープロで模倣するやり方は、あまりスマートとは言えない。例えば、「分担の有・無」などに○を付けて選択させるのは、もう止めにしたほうが良いと思う。ワープロで「有」か「無」とタイプするほうがずっと楽だ。○はオートシェイプで描くことになるが、○の位置は、Ctrlキーを押したまま矢印キーで調整する。
WORDの様式をいったい誰が作っているのか知らないけれども、全国の研究者が上記のような作業を強いられているとしたら、全体として膨大な労力と時間の無駄のような気がする。