ステレオ

特任教授のキーナート氏がサイエンスカフェの講師をされることになったが、彼の場合にはバックアップする部局が無いので、工学研究科と理学研究科が、会場設営などでお手伝いすることになった。このような場面になると、工学研究科の方々は実に手際が良くて、行き当たりばったり的な理学研究科とは好対照な感がある。

それはともかく、会場に展示するパネルを工学研究科の大判プリンターで印刷してもらったので、創造工学センターというところまで受け取りに参上した。センターの一角をふと見ると、JBLの高級スピーカーがでんと置かれ、中央には手作りと思われるパワーアンプが鎮座している。聞くと、地元企業が試作したもので、表にSITと刻印してあるところを見ると、東北大にゆかりの深いデバイスが使われているみたいだ。パンチングメタルの隙間から放熱板の辺りを覗くと、出力デバイスにはTokinと書いてあった。

どんな音が出るのか聴いてみたくなったけれど、カフェの準備などで何かと慌ただしくて、残念ながら、また次の機会の楽しみということになった。

「いい音」の定義なんてあいまいだし、有る程度のレベルを超えると、アンプやスピーカーよりは、部屋の特性のほうが効いてくるようにも思うけれど、「このデバイスを使ったアンプは世界にこれしかないのだ」と思って聴くと、満足度もひとしおだろうなぁ。


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