カンソイモ

以前に所属していた研究所で研究会があった。聴きたい話しもあったのだけれど、日中はなんだかんだと用事が多くて、部屋を出たのは日が落ちてからだった。最後の講演の質疑の最中にそーっと会場に入って、懇親会だけ出席させてもらう。

学会や研究会は、その後の飲み会のほうが(も)情報交換のためには有益であったりするし、初めて話しをさせていただく方も居たりするので、難しい話しは別にしても、分野間の文化の違いなど、ためになることが多い。

現在は茨城方面で活躍している古くからの友人もその研究会に招かれていて、カンソイモを土産に持ってきてくれた。本場では決してそれを「干しイモ」とは言わないのだそうだ。手渡された際の、やんわりと重い感じが、なんとも嬉しい一品だ。

結構な分量をいただいたので、研究室の皆と分け合っていただく。カンソイモを見た瞬間、女性はある種のヨロコビの波動をこちらに発信する(ように思える)。カンソイモの嫌いな女性は、ハンバーグの嫌いな子供くらい、少ないのではないだろうか。


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