国際高等研究教育機構

いつものように妻と遅い夕食をとっていると、突然

「夕べ、夜勤のときにテレビがついていて、東北大のことをやっていたんだけど、『高等研究』なんとかが、あーだ、こーだ、ってニュースでやってたの。これって、ちょっと違和感があるっていうか、なんで大学なのに、ことさら『高等』とか言わなくちゃいけないんだろうって・・・」

はっきり申し上げて、彼女が何をフシギに感じたのか、しばらく判らなかった。どうも、一般人のセンスからは、大学、それも、東北大のような大きなところは、すでに「高等」なのであって、その中でさらに「高等」って何だ、ということらしい。

「高等」はほぼ間違いなくadvancedの訳語として使われているのだろうけれど、どうしても「上下」の軸がまず連想されてしまう。advancedも似たようなものかもしれないが、その軸は4番目の次元(時間)を向いているはずだ。

advancedを「高等」で済ませておいて特に違和感を感じない我々って、世間的には、ちょっと変な人たちなのかもしれない。

おそらくそのニュースでやっていたのは Tohoku University International Advanced Research and Education Organization のことだろうと思うけれども、うんと縮めて The organization for advanced study くらいでも十分のような気もする。お好み焼き的にあれこれ具材をてんこ盛りにしたがるのは、文化の所為なのだろうか・・・


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