Windows上でPythonのプログラミング学習環境を設定する

このページでは、TurtleEditを使って、WindowsパソコンにPythonの学習環境を設定する手順を紹介します。 TurtleEditはシンプルさを優先したソフトですので、本格的な開発にはどちらかと言うと不向きです。

必要なソフトのダウンロードとインストール

TurtleEditはJavaで記述されているため、Javaの実行環境も必要です。

Windows版 Python3のインストール

Python3の処理系本体:Python Releases for Windowsサイトの 中の Windows x86-64 web-based installer をダウンロードし、以下を参考に、パッケージをインストールします (ここでは64ビット版のWindowsを想定していますが、32ビット版をお使いの場合は、Windows x86 web-based installerでインストールしてください。)

インストーラーを起動した画面で、一番下のAdd Python X.X to PATHにチェックを入れて、Customize installation(二番目の選択肢)をクリックして先に進みます:

python-win-installer

先に進むと、3枚目にAdvanced Options パネルが表示されます。 ここで、Install for all usersにチェックを入れます。すると、Customize install location(インストール先の場所)が C:\Program Files\Python X.X のように変わるので、その場所を覚えておきます。

python-win-installer-2

Installを押すと、インストールが始まります(完了まで、数分程度かかるはずです)。

Javaの実行環境(JRE)のインストール

Javaのウェブサイトを開いて、Javaの有無をチェックし、Version 6以上 がインストールされているかどうか確認します。もしインストールされていなければ、「無料Javaのダウンロード」をクリックして、 指示に従ってダウンロード・インストールします。

TurtleEdit本体のインストール

TurtleEdit:Windows版のTurtleEditをダウンロードし、好きな場所に解凍しておきます。

tedit-win-icon

TurtleEditの設定

TurtleEditのアイコンをダブルクリックして起動します。実行メニューの中の「設定」という項目を選ぶと、 以下のようなウィンドウが出現します。 下記の例を参考に設定し、OKボタンを押します。

tedit-py-win10-settings
「インタプリタ」にチェック
実行コマンド欄
Pythonのインストール先フォルダ名\python.exe -u %f
文字コードは Shift_JIS を選択

アルファベットや記号を全角文字で入力しないように注意してください。 日本語キーボードでは¥キーを押すとバックスラッシュ記号 \ が入力できます。 その他の設定項目は、特に変更する必要はないはずです。設定が終わったら、OKを押してウィンドウを閉じます。

基本操作

以上の準備ができたら、すぐにプログラミングを始めることができます。

  1. TurtleEditの上側の区画にプログラムを記述します。
  2. プログラムを保存します(ファイルメニューから保存)。
  3. 実行 ボタンを押すと、プログラムが実行されます。問題なく終了したら、下の区画に「正常終了」と表示されます。
  4. 中断 ボタンを押すと、途中で停止させることができます(中断したプログラムをそこから再開することはできません)。

ショートカットキー:

ファイル保存 CTL-S
実行 ALT-2
中断 ALT-3

S, 2, 3 と覚えておくと便利です。

tedit-win-py-sample
その他のヒント

日本語処理を含むプログラムを記述する際は、行の先頭に

# coding: Shift_JIS

を追加してください。さもないと、"Non-UTF-8 code starting with..." といった内容の文法エラーになります。

作業ディレクトリ確認 ボタンを押すと、ファイルの保存先に、他にどんなファイルがあるかを確認できます。 このとき表示されるリスト中、赤字になっているのが現在開いているファイルです。

上の例のように、キーボード入力を求めるプログラムを実行した場合は、マウスでTurtleEditの下側の区画をクリックし、赤いカーソルが現れた状態で、キー入力をしてください。

「亀場」によるグラフィック表示を行う

Pythonコードで亀場を操る場合は、まず、亀場サーバーのWindows版をダウンロードし、デスクトップ等で展開、保存しておきます(tfield-win32という名前のフォルダの中にあるtfield.exeが亀場サーバーの本体。同じフォルダー内のfreeglut.dllも亀場の実行に必要。)

亀場を使わないときは、「亀場を自動起動」のチェックを外してください。

次に、TurtleEditの実行メニューから設定を選び、「亀場のパス」の欄の右端の ...ボタンを押して、ダウンロードした tfield.exe を選択します。 さらに、「亀場を自動起動」にチェックを入れ、OKを押して、設定ウィンドウを閉じます。 こうすることで、Pythonコードを実行した際に、自動的に亀場サーバーも起動するようになります。

亀場のPythonコードのサンプルがこちらにありますから、コピーして実行してみましょう。

その際、2点ほど、重要な注意があります。

あなたのPythonコードと亀場の橋渡しをするための補助的なコード(turtle3.py)をダウンロードし、ソースコードと同じフォルダに保存しておく必要があります。

「同じフォルダにある turtle3.py というファイルの中の、Turtleという箇所をインポートせよ」という指示。

亀場のサンプルプログラムはPython 2用に書かれています。Python 3で実行する場合は、コードの1行目の from turtle import Turtle の箇所を from turtle3 import Turtleに変更してください。