洗濯機

新学期が始まって,講義のために山道を上り下りする生活が再開した。 今年の前期は「下界」での講義が二つあるので,最低でも必ず週に2回は山道を往復することになる。 

歩いている途中,道端の古びた小さな民家の裏に捨てられた洗濯機がいつも気になっていた。 随分と昔にその家の住人が捨てたのだろうか。 こういう状態で家電製品を屋外に放置するのは,一般的にはイケナイことなのだろうが,ここまで見事に錆びて風化してしまうと,完全に「自然」の一部になって,周囲の景観に溶け込んでしまっている。

この洗濯機の形が完全に消えてしまう頃には,僕は何を考え,何をしているのだろう・・・


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