オフィスのインクジェットプリンタをノートパソコンに繋ごうと思ったら,適当な長さのケーブルが見当たらない。こうした小物は,必要な時に限って見つからないものだ。 そこで,近くの生協までひとっ走りする。 一番長そうなのを選び,伝票を切ってもらおうとカウンターの前に立ってから,それが妙に安いことに気が付いた。 少し心配になって,150円でも伝票処理してもらえるかどうか確かめたところ OKとのこと。 店ざらしになっていた古い商品だから安いのだろうと,そこの店長は言っていた。
印刷を見ると99年3月頃に製造されたようだから,およそ42ヶ月で価格は1/10になったわけだ。すると(価格が指数関数的に減少すると仮定した場合)およそ1年で半分になる計算だ。 それも,中古車などと違い,全く消耗していないにも係わらず,にだ。
ムーアの法則に従って(同じ値段の)パソコン類の性能が18ヶ月ごとに2倍になり,その一方で,値段は上の例のように12ヶ月ごとに半分になるとする。 そうすると,いわゆる(コストパフォーマンス)=(性能)/(値段)は,購入するパソコンが古ければ古いほど向上することになる。 性能の向上よりも,値段の下がるスピードの方が早いからだ。
そんなことを考えながら,ふと,分母にある(値段)の次元は何だろうか,と思った。 それを生産するために必要な「仕事=エネルギー」でないことだけは,確かなようだ。