観音さま

日曜の昼は、ハンバーガーで済ますことが多い。そして、その日もハンバーガーであった。ここは仙台市街からは少し離れた山の上で、巨大な強化プラスチック製の観音様が我々を見守って(見下ろして?)いる。

何年も前、この観音さまが建立されるときには、景観上の理由などから反対意見が多かったそうだ。確かにこれではいくらなんでも目立ちすぎのように思える。山の頂上付近ということもあって、かなり遠くからでも存在が確認できる。蔵王の山頂からでも見えたとか、誰か言っていなかったけ?

あまりマジマジと見たことはないのだけれど、観音さまのお姿そのものはいたって普通の観音像といった風であって、別段苦情の対象にはならない気がする。問題があるとすれば、当然その大きさと色合いについて ということになるだろう。

大きさのことはさておき、ここでは観音さまの色合いについて少し考えてみたい。白というのは何ものにも染まっていないという点では最も自己主張のない色だし、それは(実はよく知らないけれども)観音さまが宗教的に意味するところともよくマッチするのかもしれない。さらに、建造のためのコストも安上がりなのかもしれない。

でも、観音さまの周りはと言えば、建物やら看板やら電柱やらの色がごちゃ混ぜで、清楚で明るい白は逆に目立ってしまう。そこで、すこし観音さまの反射率を下げて暗い感じにしてみたのが左上の写真。白は白でも、すこしくすんで淡い感じにしてみたのが右上。

  
  

左下は、逆に目立ちやすい色に、右下は「杜の都仙台」ということで緑系にしてみたもの。

新車を選ぶときのように、「どの色がよろしいでしょうか」と訊かれても 返答に困ってしまう。白は中古で売るときに良い値が付くとかいう話しを聞いたことがあるけれど、まさか観音さまに中古市場は無いだろうし・・・


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