晩秋の果実

その日曜は朝から快晴。なのに,午後まで家の中でゴロゴロしていた。 そのくせ,外で何かやりたいような時に限って,天気が悪かったりするものだ。 いいかげん腹が空いたので,いつもの喫茶店まででかけて,遅い昼食をとる。 窓から見える田んぼは,もう冬支度を終えていた。

その帰り,遠くの空を見上げると,白鳥の群れが見事なV字飛行で南へ向かっていた。 「神代」の昔よりも,はるかに前から繰り返されてきたであろうその光景を見て,どこか厳粛な気持ちにさせられた。


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