仙台市に文学館というのが出来たというので、妻の両親が遊びに来た折に、一緒にでかけてみた。 名前くらいしか知らなかった作家、全く聞いたことのない歌人・・・ どちらかと言えば、その日の食事のほうが気になる私であった。 館内を一通り廻った後、裏山を皆で散歩しているとき、ふと松の木が目に止まった。
樹木は、生きているのは外周にごく近い部分だけで、内側は木質化して体(というのかな?)を支える役割を果たしているのだそうだ。 代謝が行なわれ成長しているのは、この樹皮のほんのすこし下側ということになる。 そこが成長とともに外側に広がってくるから、皮のところに「無理」が生じて、こういうひび割れ模様ができるのだろう。
外側の樹皮ほどその木が若い頃に作られたはずだから、それがもともと覆っていた表面積は小さい。 だから、成長後の表面を覆うことはもうできなくなって、大きな隙間ができてしまう。 不思議なのは、そのひび割れた表面が「島状」に見えることだ。 しかも木の種類によって模様はさまざま。 この模様は、成長のどの段階で決まっているのだろうか。
こういう天然の模様を色々収集して、フォトレタッチソフトに取り込んで加工してみると、抽象絵画のように見えて、面白い。 最近のお気に入りの壁紙は、この写真を加工して作ったものだ。