秋田新幹線

初めて秋田新幹線を利用した。 秋田県の高校の行事に講師として招かれたためだ。 

講義は1時間半ほどなのに,自宅から仙台駅まで1時間,仙台駅から秋田まで2時間半,秋田からその高校のある町の駅まで40分ほど,駅からまたタクシーで10分と(しかも日帰りなのでその二倍),用務時間と移動時間の比率がやや適正を欠いているような気がした。

いいかげんくたびれたので,帰りは,地下鉄の駅から自宅までタクシーを拾った。 タクシー運転手にこのことを話すと, その運転手は以前にNHKに出向していたことがあって,秋田県庁でたった10分ほどのインタビューを採るのに,車を飛ばして日帰りしたこともあったそうである。 

盛岡から先,秋田新幹線は在来線の線路を走るので,途中,列車すれ違いのための待ち合わせがあったりする。 「新幹線」というよりは「新在来線」といったほうが良さそうだ。 大曲から先は列車の進行方向が反転して,全員が後ろ向きで走るのも,なんだか可笑しい。

新幹線さえなければ,日本海にほど近いその町の民宿に泊まって,ゆったりとした気分で雑用を片付けたり,美味しいものを食べたりできたのに。


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