TurtleEdit

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TurtleEdit(ICL用)ダウンロード

TurtleEditの更新方法

現在M棟のICLシステムにインストールされているTurtleEditには、フォントの初期設定に不具合が見つかっています( 「実行」メニュー「設定」でフォントを指定しておかないと、全角文字の枠が正常な位置に表示されない)。 個人用のパソコンとは違い、直ちにアップデートすることができないため、問題と感じた方は、以下の方法で個人ごとに修正してみてください。

  1. 左のリンクをクリックして TurtleEdit4ICL.zipをダウンロードします。
  2. ZIPファイルを解凍すると、binというフォルダが作られます。そのbinフォルダをホーム・フォルダ(ホーム・ディレクトリ)に移動します。
    このとき、ホーム・フォルダとデスクトップを混同しないでください。ホーム・フォルダを開く方法は何通りもありますが、 例えば、画面上部の「場所」メニューをクリックして「ホーム・フォルダ」選んでください。
  3. binフォルダの中には3つのファイルがあります。そのひとつはTurtleEditのアイコンで表示されています。それをデスクトップなどの使いやすい場所に移動します。
  4. TurtleEditのアイコンをダブルクリックすると、新しいバージョンのソフトウェアが起動します。

「アプリケーション」メニューからTurtleEditを起動した場合は、システムに元々インストールされている古いバージョンが起動しますのでご注意ください。

起動方法と使い方

ICL演習室のLinux環境では,画面左上の「アプリケーション」メニューをクリックし,「アクセサリー」等 のメニュー項目の中にある TurtleEdit を選択するとプログラムが起動します。 起動に少々時間がかかる場合がありますので,気長に待ちましょう。

TurtleEditのウィンドウは、上下二つの区画に分かれています。 上側がプログラム等を編集するためのエディタ、下側はコンパイル結果やプログラムの実行結果が表示される区画になります。 下側の区画を編集することはできません。 ウィンドウは下図のような構成になっており、同時に開くことのできるファイルはひとつだけです。

tedit-main-window

テキストエディタとしては最低限の機能しか備えていませんので、使い方について注意すべき事項は特にありません。 他のエディタと異なるのは、日本語文字(全角文字)は常にオレンジ色の四角で囲まれて表示されるようになっている点くらいです。

tedit-response-menu

ICL演習室のLinux環境ではヘルプメニューからレスポンスを選ぶことによって, 授業中に投票や教員へのメッセージ送信を行うための機能(TurtleResponder)が使えるようになっています。 演習室では教員の指示に従って操作してください。

注意:一台のパソコンでTurtleEditを2つ以上起動していると,「レスポンス」 機能が正しく動作しないなど,トラブルが発生する可能性があります。 「TurtleEditは1つだけ起動」を心がけましょう。


外部プログラムの起動設定

TurtleEditは、ボタンやメニューからコンパイラー等の「外部プログラム」をすぐに起動することができます。 それを行うためには、まず外部プログラムを正しく登録しておく必要があります。 実行メニューの設定を選んで、以下のようなウィンドウを開いてください。

設定画面の様子は,使用している環境によって,右図と異なる場合があります。

tedit-setting-window

コンパイルコマンドの欄には、コンパイルボタンを押した際に実行すべきコマンドを記述します。 %f と書くと、その箇所が、現在編集中のファイルの名前に自動的に置換されます。 また、%b はファイル名から拡張子を除いた部分( foo.c なら foo )、%d はファイルの保存先の ディレクトリ名、%c は実行中のTurtleEditが置かれているディレクトリ名、そして、%h はホームディレクトリに、 それぞれ置換されます。 また、コマンドの引数の中に空白文字を含めたい場合は、空白文字の箇所を %s とするか、引数全体をシングルクォートで囲んでください。

例えば、シェル上で発行するコマンド /bin/bash -c "dvipdfmx ファイル名.dvi && acroread ファイル名.pdf" に対応する表現は

/bin/bash -c 'dvipdfmx %b.dvi && acroread %b.pdf'

となります。%bは開いているファイル名から拡張子を除いた部分に置換されます。

ファイルの保存先ディレクトリがコマンドの作業ディレクトリとして設定されます。

Cのコンパイラを動かすには、コンパイルコマンドの欄に、以下のように記述します。

cc %f -lm

実行コマンドの欄には、実行ボタンを押した際に実行すべきコマンドを記述します。ICL演習室のLinux環境の標準設定は

/opt/cite/bin/run ./a.out

です。

「追加の実行パス」の欄には、外部コマンドが実行される際に、環境変数PATHに追加しておくべき項目を、コロン":"で区切って並べておきます (Windows版をお使いの場合はセミコロン";"で区切ります)。

これら、コンパイル・実行コマンドの代表的な設定は、プリセット値プルダウンから選べるようになっています。

「亀場のパス」と「亀場を自動起動」は、亀場サーバーを使ったタートルグラフィックスを行う際に設定しておくと便利です。(ICL演習室では,亀場のパスは /opt/cite/bin/tfield-linux を設定します。 亀場を使うときだけ「亀場を自動起動」にチェックを入れるようにしてください。)

ICL演習室のLinux環境では UTF-8 を設定します。

文字コードは、使用している環境に合わせて、適切に設定しておきます。ICL演習室のLinux環境では UTF-8 に設定します。

フォント名の欄では、使用する日本語フォントを設定します。自分で見やすいと思うフォントとサイズに変更して構いません。

最後にOKを押すと、設定が保存され、次回にTurtleEditを起動した際にも、同じ設定で使うことができます。

TIPS

Windowsでは、パス名は "C:/Users/daresore" ではなく、"C:\Users\daresore"のように、バックスラッシュを 使って区切ってください。バックスラッシュ \ を入力するには、キーボードの ¥ キーを押します。

TurtleEditのコンソール(下の区画)ではなく、OSに備わっているターミナル上でコマンドを実行したい場合には、「実行コマンド」の欄を

Macの場合:   open -a Terminal コマンド名
CentOSの場合:  gnome-terminal -e コマンド名
Windowsの場合: CMD コマンド名

のように設定することもできます。このように設定すると、コマンドの終了と共に、ターミナルのウィンドウも消えることにご注意ください。

プログラミング学習での利用

以上の設定が済んでしまえば、TurtleEditの内部だけで、プログラミング等の作業を行うことができます。

  1. エディター(上側の区画)でプログラムを作成する
  2. 保存する(ファイルメニューの「保存」)
  3. コンパイル ボタンを押す。エラーがあれば、下の区画に表示されるので、メッセージを手がかりに修正する。
  4. コンパイルに成功したら実行 ボタンを押す。うまく停止してくれないときは 中断 ボタンを押して強制終了。

なお、ファイルを開いた後、コンパイルを1回は行わないと、実行 には進めないようになっています。 コンパイルが不要な言語では、コンパイルボタンに「実行」の機能を割り当てるか、 文法チェック(Rubyですと "ruby -cw %f" など)を割り当てておくのが良いでしょう。

「以前に作ったプログラム」が実行される場合

新しいプログラムをコンパイルをしたのに,以前に作ったプログラムが実行されてしまうように見える場合があります。 これは,コンパイルに失敗して,それ以前に生成されていた実行コード(a.out等)が起動されるためです。 コンパイラーからのメッセージを手がかりにエラー箇所を「全て」修正しないと,そのプログラムを実行することはできません。

その他

キーボードから値を入力してプログラムに渡すには、下側の区画をクリックして、赤いカーソル(キャレット)が表示 されている状態にしてから、キー入力を行います。 この状態で使うことのできる制御文字(コントロール文字)は、 入力した文字を消すための Ctrl-H (Backspace)、EOF(Ctrl-D)の二種類のみです。

外部プログラムの実行結果が下側の区画に出力することができる文字数は最大で約100万文字に制限されています (予期せぬ暴走対策)。

正規表現の学習

TurtleEditの正規表現はJava言語の仕様に依存しています。 詳細はJavaの オンラインマニュアル 等を参照してください。

フィルターメニューの中の正規表現フィルターを選ぶと、正規表現を入力する枠の付いたウィンドウが現れます。 ここに正規表現を入力し、OKを押すと、編集用の区画のテキスト中で、正規表現にマッチした箇所が、下側の区画 に表示されます。正規表現の書式についてはJavaのマニュアル等を参照してください。

マッチした文字列を選ぶと、正規表現にマッチした文字列が出力されます。 このとき、ドット"."は改行文字にはマッチしない点にご注意ください。

マッチした行を選ぶと、正規表現に完全にマッチした行が出力されます。

パターンを含む行を選ぶと、行の中に正規表現にマッチする箇所を含んでいる各行が出力されます。

行番号にチェックを入れると、マッチした箇所に対応する行番号も表示されます。

また、フィルターメニューで正規表現で置換を選ぶと、マッチしたパターンを一括置換した結果が下側の区画に出力されます (このとき、編集画面(上側の区画)は変更されません)。 正規表現の中の丸括弧で指定したn番目のグループの内容は、置換文字列の中で、$nで参照できます($1,$2,...,$9まで)。

さらに、よく使うであろうフィルター機能(sort, uniq, tr, 文字数カウント)もフィルターメニューの中に組み込まれています。

フィルターメニューから外部コマンド実行すると、編集画面の内容を awk などの外部コマンドを使ってフィルターし、 その結果を下側の区画に出力することが可能です。 その場合、「編集テキストから入力」にチェックが入っている必要があります。

フィルターメニューの最後のバッファの内容を交換を選ぶと、上下ふたつの区画の内容が入れ替わります (つまり、続けて2回実行すれば、元通りになるわけです)。 このメニュー項目は、上側の区画の内容を正規表現で加工して、その結果をまた、別の正規表現で加工して・・・、を繰り返す際に使用します。