個人のパソコンにICL演習室に近い自習環境を整える
このページは、M棟のICL演習室のLinuxに近い実習環境を、個人のPC上で実現する方法を説明します。
仮想計算機(VirtualBox)をインストールする
まず、パソコンのOSの中で、別のOSを動かすことができる仕掛け(仮想計算機)をインストールします。ここでは、無料で配布されているVirtualBoxを利用します。
WindowsやMac(OS X host)では、ダウンロードしたパッケージをダブルクリックすればインストールが始まります。
VirtualBoxのサイトを開き、「Download VirtualBox」のボタンをクリックします。 すると、Windows hosts / OS X hosts / Linux distributions / Solaris hosts のパッケージが選択できますので、自分のパソコンに合ったものをダウンロードしてください。 詳しいインストール手順については、ウェブサイト等の情報(例えば、こちらのサイト)を参照ください。
必須ではありませんが、使い勝手をよくするために、上記のサイトから"Oracle VM VirtualBox Extension Pack"もダウンロードして、VirtualBoxの拡張機能に追加しておくことをおすすめします。
CentOSのイメージをダウンロードし、設定する
次に、OSのイメージデータ (CentOS.ova)をダウンロードします(Google Drive。「ウィルススキャンを実行できません・・・」と表示されますが異常ではありません。そのままダウンロードしてください)。大きなサイズのデータ(約3GB)ですので、高速な回線が使えない場合は、M棟のCALL教室でダウンロードしてUSBメモリーで持ち帰るのが良いでしょう。
ダウンロードが終わったら、VirtualBoxを起動し、ファイルメニューから仮想アプライアンスのインポートを選び、ダウンロードしたファイル(CentOS.ova)を選択します。
ファイルを選択して、「続ける」ボタンを押すと、「仮想アプライアンスの設定」画面が現れるので、全てのネットワークカードのMACアドレスを再初期化にチェックを入れ、「インポート」ボタンを押します。インポートにはしばらく時間がかかります。
インポートが終わったら、CentOS.ovaは削除してしまって構いません。
CentOSの実行
インポートが完了すると、VirtualBoxの画面(左の欄)に CentOS という項目が追加されます。
マウスでCentOSを選んで、「起動」(緑の矢印)を押すと、CentOSの起動が始まります。
しばらく待っていると、ログイン画面が現れるので、
ユーザー名 me パスワード tohoku-univ |
でログインしてください。
マウスポインターがCentOSのウィンドウの「外」に出ない場合は、 Windowsの場合は右Ctrlキーを、Macの場合は左commandキーを 押してください。
初期パスワードは必ず変更しておきましょう。パスワード変更は、画面上部のメニューから[システム]→[管理]→[個人情報]の順に開き、ウィンドウ右上の「パスワードの変更」ボタンを押してください。
使用し終わったら、[システム]→[シャットダウン]するように心がけてください。 CentOSが動作中にそのウィンドウを閉じようとすると、3つの選択肢が現れます。 その場合は、必ず、"Save the machine sate"(現在の計算機の状態をそのまま保存)を選びます。 そうしておくと、次に起動した際、現在の状態がそのまま再現され、作業を継続できます。
アプリケーションの追加とOSの管理
ダウンロードするデータ量をできるだけコンパクトにするため、ICL演習室では使えるソフトウェアのいくつかはインストールされていません。ネット上のCentOSの解説記事などを手がかりに、必要なソフトがあれば、自分で追加してみましょう。デフォルトアカウント(me)のパスワードを使えば、OSのアップデートもできるようになっています。
TIPS
CentOSの中でネットワークに接続できないときは、画面上部の右端のパソコンのアイコンに☓印がついているかもしれません。そんな場合は、アイコンをクリックして、"Auto eth何々"を選択してください。
画面(CentOS用のウィンドウ)のサイズを変えるには、[設定]→[ディスプレイ]を選び、「解像度」を選んで適用ボタンを押します。
USBメモリーを仮想計算機(CentOS)で使用するには、以下の設定が必要です。
- VirtualBoxのダウンロードページの Oracle VM VirtualBox Extension Pack ⇒ All supported platform の箇所をクリックし、"Oracle VM VirtualBox Extension Pack"をダウンロードする。 ダウンロードしたファイルをダブルクリックすると拡張機能のインストールが始まる (インストールが自動的に始まらないときは、VirtualBoxの「環境設定」の「拡張機能」からインストール)。
- 仮想計算機が停止している状態で、Oracle VM VirtualBoxマネージャーの画面で、設定をクリックする
- リストの8番目の「USB」を選択(バージョンによっては「ポート」の中から(シリアルポート|USB) のうち「USB」を選択)
- PCに実装されているUSBインターフェースの種類を選択する(最近のPCの場合は「USB 3.0」が多いと思われますが、「USB 2.0」もよく使われています)
- USBメモリーをポートに差した後、右側のUSBのアイコンの中で+の印がついたものをクリックし、その中から、今差したUSBメモリーを選択
- OKを押して終了
- CentOSを起動後にそのUSBメモリーを差すと(いまくいけば)認識されます
詳しくはウェブで検索してみてください(キーワード例: virtualbox usb drive access)。ただし、USBハブを経由して接続されている等、機種や条件によっては設定しても上手くいかない場合もあるようです。